転職で年収が1200万円になった私が、一番苦しかった夜のこと

転職する前、一番苦しかった夜のことを今でも覚えている。

内定が出た日でもない。

転職を決めた日でもない。

「このままでいいのか」と思いながら、何も変えられずにいた夜だ。

今だからわかる。

あの夜、自分と向き合ったことが、その後の人生を変えた。

25歳まで、兄の家に居候していた

私は青森出身で、25歳まで兄の家に居候していた。

自分の生活を自分で支えられていないという感覚は、ずっと心のどこかにあった。兄に申し訳なさを感じながら、それでも動き出せない自分がいた。

「いつかは自立しなければ」と思いながら、いつかがいつまでも来なかった。動こうとするたびに、何かしらの理由を見つけて先延ばしにしていた。本当は、理由なんてなかったのだと、今は思う。

青森を出た日のこと

東京に出てきたとき、自分に何があるのか、まったくわからなかった。

居候していた頃の自分と、東京で働く自分。そのギャップを埋める自信もないまま、とにかく動き出すしかなかった。

東京に出てからも、すぐに何かが変わったわけではなかった。むしろ、自分の市場価値がわからないという感覚は、東京に出てからの方が強くなった。会議で発言するときも、自分の言葉に自信が持てなかった。周りと比べて、自分には何もないと感じる日が続いた。

それでも、青森にいたままでは、何も変わらなかったと思う。動いたこと自体には意味があった。

転職したいのに、動けなかった

東京に出てからも、転職したいという気持ちはずっとあった。でも、何年も動けなかった。

転職情報を眺める時間だけが増えていった。「今のままじゃダメだ」とわかっていながら、具体的な一歩が出なかった。何度も「今度こそ動こう」と思っては、結局同じ場所に戻ってきていた。

動けなかった理由は、状況のせいじゃなかったと、今ならわかる。自分が何をしたいのか、自分でもわかっていなかったからだ。

わからないまま転職活動をしても、うまくいく気がしなかった。だから、わからないことを理由に、動かない自分を正当化していた。そうしているうちに、また半年、また一年が過ぎていった。

自分と向き合った夜

一番苦しかったのは、転職を決めた夜じゃない。自分と向き合うしかなかった、その前の夜だった。

その夜の前、何ヶ月かずっと同じことを考えていた。「このままでいいわけがない」という焦りと、「でも何も変わらない自分」への嫌悪感が、毎晩のように頭の中を回っていた。眠れない夜が増えていた。

誰かに、自分の状況を正直に話してみた。「居候していたこと」「動けずにいたこと」「本当はどうしたいのか」。話しながら、初めて自分の気持ちが言葉になっていくのを感じた。

都合の良いことばかりではなかった。話すほどに、自分の弱さや甘さも見えてきた。「動けなかったのは状況のせいじゃなく、自分が向き合うのを避けていただけだ」と認めるのは、思っていたよりつらかった。

それでも、わからないままでいるより、ずっと楽になった。その夜から、何かが少しずつ動き始めた。


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転職して、変わったこと

あの夜、自分と向き合ったことが、その後の人生を変えた。

今は部長として働いている。そして年収は1200万円になった。

結果としての数字はある。でも、一番大きく変わったのは、「自分が何をしたいかを言葉にできるようになったこと」だと思う。

居候していた頃の自分には、想像もできなかった景色だ。あのまま動けないままだったら、今の自分はいない。

今、部長として思うこと

今は部下からキャリアの相談を受ける立場になった。

転職したいと言いながら動けない部下を見ると、当時の自分を思い出す。状況が悪いわけではなく、自分の気持ちが言葉になっていないだけなのだと、今は伝えられる。

「動けない」のと「動かない」のは違う。本当は気持ちはあるのに、言葉にできていないだけということが多い。今ならわかるが、当時の自分に必要だったのは、行動力ではなく、自分の気持ちを言葉にする機会だった。

あの夜、自分と向き合っていなければ、今の自分はいない。

今、動けずにいるあなたへ

転職するかどうかを決める前に、自分の気持ちを誰かに話してみてほしい。

焦って大きな一歩を踏み出さなくていい。まずは、今の自分の状態を誰かに話してみることから始めてほしい。それだけで、見えるものが変わる。

私がそうだったから。


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